金融庁は8月29日、栗田長官が就任後初めての本事務年度(2023年7月~2024年6月)の「金融行政方針」を公表しました。岸田政権が掲げる資産運用立国の実現に向けて、資産運用会社や年金基金の運用力を強化していきます。
■業種別モニタリング方針
主要行等に関しては、
・グローバルな金融経済情勢等の動向を注視し、健全性維持に向け継続的にもモニタリングや検査を実施していく
地域金融機関に関しては、
・市場リスク管理態勢(有価証券運用の状況、市場性調達の影響など)
・一部地銀で増加が見られるLBOローンや不動産業向け融資、大口融資や県外融資の審査・期中管理態勢等についてのモニタリング
保険会社に関しては、
・不適正事案の全体像の原因を究明し、保険契約者の保護に欠ける問題と認められた場合、法令等に基づき厳正に対処していく
などの施策が盛り込まれています。
■サステナブルファイナンスの推進
・企業のサステナ情報開示の充実
・GXに向けた産業と金融の対話の促進
・インパクト投資の推進
などを図っていきます。